MAツールのできること・活用方法をわかりやすく紹介
公開日:
2022/01/30
MAツール=マーケティングオートメーションツール。 普段からデジタルマーケティングになじみがない人にはよく分からないツールです。
実際、 MAツールの案内資料を見ると、「リードジェネレーション」とか「リードナーチャーリング」とか、わけのわからない単語が並んでいます。さらに意味不明です。
そこで、この記事では、なるべくカタカナの専門用語を使わないでMAつーるとは?にお答えしたいと思います。
マーケティングオートメーション(MA)ツールのできること
マーケティングオートメーションツール=MAツール。「マーケティングオートメーション」。
オートメーションと言うだけあって、本質は自動化です。お客様対応をデジタルの世界で自動化していきます。
何かすごいことができそうな気もしますが、とはいえ自動化して何がしたいか?という所が大事になってきます。それらを具体的に見ていきましょう。
自動化と個別対応

まず自動化して何がしたいかと言うと、個別対応です。そもそもお客様ごとになぜ自分の商品を気になってくれたかと言うきっかけは違いますし、予算も違いますし、重視されるポイントも違ってきます。検討するタイミングも会社や人によってまちまちです。
営業が直接お客さんと連絡をとっているときは、会話をしたりフォローしたりしながら各担当者が目の前の人を見、まさに個別対応してると思います。絶対その方が受注確率が上がるし、それが礼儀でもあるからです。
それならば、なぜウェブサイトやメールでも個別対応しないのでしょうか?おそらくほとんどの方は個別対応ができないと思い込んでいるか、個別対応するための設定や作り込みができないと言うことが原因だと思います。
そこでMAツールなのです。
もし個別対応するためのシステムや複雑なウェブサイトを自前で作り込むと、とんでもない金額と時間がかかり、現実的にやりきれません。
MAツールならばデジタル上で個別対応するための機能をあらかじめ用意してくれていて、ウェブサイト上にわかる人なら5分で終わる設置作業をするだけでいつでも使えるようになります。
そして顧客対応を個別最適化していけばしていくほど、一人ひとりのお客さんのニーズに合わせた対応ができるようになり、受注確度を上げていくことができるのです。
自動化と業務効率化

次に自動化して期待する事は、業務効率化です。今まで営業担当やマーケティング担当が一人ひとりの個人的な努力で頑張っていた事を抜け漏れなく対応することができるようになります。
例えば営業の場合、商談後の進捗確認やフォローはするべきですし、皆さんいつも仕事としてされてることと思います。ところが、現実を考えると時間が足りなくてすべてのフォローを完璧にやり切ると言う事はできていないのではないでしょうか?
現実問題、仕方がないと言えば仕方がないんです。受注確率が高いお客さんほどフォローを提案しますし、受注金額の大きいお客さんほど諦めずに何度もフォローすることと思います。それが合理的ですし、 限られた時間の中で売り上げを最大限にするためには必要な取捨選択だと思います。
ところがその判断で必ずしも正解とは限らないのでしょうか?また基本的には、提案した案件が自分たちのフォロー不足により失注したと言うのは避けたいことではないでしょうか? 相手の理由で失注することは仕方がないと思います。でも、自分たちが連絡しなかったことによってフォローが足らず失注したというのは避けたいものです。
だからどの会社にも当たり前のように連絡する事は共通化して自動化してしまえばいいのです。 商談後すぐに自動送付の登録をすれば、直後に資料をおくったり3日後に検討状況の確認をしたり、1週間後に課題点をヒアリングするように営業に社内通知を送ったり出来ます。
また、 しばらくぶりのお客さんが自社のサイトに訪れてくれたとなると、営業としてはアポイントを取得する適切なタイミングになります。何か情報をお探しですかとかひょっとして案件あったりしますかとか。 それを自動でメールを送っても良いですし、営業のタスクを作成して連絡を入れてもらうように促すことができます。
自動化と見える化

そして自動化したら見える化が出来ます。
MAツールを使うと、基本的にはツール上で行われた事は履歴として残っていきます。そのためその履歴をまとめてグラフや表等のレポートにすることも可能です。
MAツールの場合、日々リアルタイムでそれぞれが対応した内容を反映していきます。そのためその時々の状況がリアルタイムにレポートに反映されていきます。
これの何が良いかと言うと、レポート作成の作業がなくなると言うことです。 MAツールの中のレポートが目を開けば今の状況が一目でわかり現状把握ができます。その状況に合わせて対策を立てていけばいいのです。
また、MAツールは営業にもマーケティングにも使うことができます。 マーケティング側が広告を出して問い合わせをしたお客さんに対して、営業がアプローチをかけて商談をしクロージングし受注につなげる。それらの1連の流れが通常でMAツール上で把握することができます。
そうすると何が見える化できるかと言うと、例えば営業視点ではどの経路で問い合わせをしてくれたお客さんが最も受注率が高いのかということが把握できます。それによって対応の濃淡を変えることができれば効率よく受注に導くことができます。
同じことをするマーケティング側に立って見てみると、どのチャンネルから問い合わせを獲得すれば受注につながりやすいのか、さらにはその後の売り上げが高いのはどの経路かといったことも把握できるようになります。それにより、もっとコストをかけて良いチャネルはどれか、コストをかけても受注や売上につながらないチャネルはどれかということが把握できるようになります。
マーケティングオートメーション(MA)ツールの活用方法
MAツールのできることが分かりましたが、具体的にMAツールでできることはどんなことでしょうか?ここでは活用法を紹介していきます。
自動フォローメール

先ほど業務効率化の中で触れましたが、商談から受注までのフォローを自動化することができます。
例えば商談が終わると必ず資料を送ると言う場合は、商談が終わった時点で自動処理をスタートさせれば自動で資料送付ができます。
そして翌日にメール開封していなければ再送することもでき、メールを開封している場合には、資料はいかがでしょうか?と言う形でフォローアップの連絡をすることができます。
そこから先は商品特性によって3日後・1週間後・半月後・1ヶ月後など、 自動送付でメールを送ったり、社内タスクを作成して担当者が抜け漏れなく状況確認をするように促すこともできます。
これによって、営業担当者は抜け漏れなくフォローができるようになりますし、自動処理以外での重要なタスクに集中することができます。
重要顧客のサイト来訪通知

例えば大口取引先の部長クラスが自社のサイトを訪れてくれた場合。 今までそのようなことが把握できていたでしょうか?
商談後、資料を送りフォローはいれていたけどいまいち反応がなかったお客様。ところが、2週間経った時点で資料を再閲覧してくれた。 そのようなことがわかったらどれだけ営業がやりやすくなるでしょうか?
サイトを訪れてくれたことや資料を閲覧してくれたことを言わなくても構いません。 その後ご状況いかがですか?と言って電話やメールで担当者からご連絡差し上げたら案件が掘り起こせるかもしれませんしアポイントが取れるかもしれません。
少なくともそういった重要な行動を知らずに闇雲に連絡をしたりアポイントを取るより確実に受注につながるアプローチとなります。
運用を進めていけばその中でもアポイントや受注につながりやすいページや資料がわかってきます。それらの行動を点数化して一定の件数を超えたお客さんに対してアプローチをしたり社内通知を送ったり社内タスクを作成することも可能です。
休眠顧客専用のチャット

先ほども例に出した大口取引先の部長クラス。 例えば1年以上取引がない時に久しぶりにサイトに訪れてくれました。 営業に通知を出して電話やメールをするように依頼することもできますが、それ以外にも専用のチャットを出すことも可能です。
営業の対応に任せると、個別に丁寧な連絡ができるメリットがあるかわりに、遅れてしまう可能性があります。 営業時間外や土日にサイトに訪れてくれるかもしれません。そのような場合のことを考えてサイト上で個別対応することも可能です。
例えば担当者の顔写真が表示されたチャットをホームページの右下に設置しておきます。「ご無沙汰しておりますその後いかがですか?」といった呼びかけでチャットを開始し、おもに選択肢式の質問を5から10件進めながら、回答内容によって案内を変えることができます。
チャットの最後は「営業から連絡させます」という形で終わってもいいですし、ツールによってはそのまま担当者の空き時間を確認しアポイントを設定することもできます。
MAツールの良いところは、このような施策をしたい人だけにすることが可能なことです。
例えば過去に問い合わせをしてくれたけど情報収集のみで購買には全く繋がらない人。そういった人を対象外として判別することができます。
他にも会社の規模や相手の役職などの属性、もしくは過去の購買回数や契約期間による出し分けなども可能です。
GoogleやFacebookなどウェブ広告の出し分け
GoogleやFacebookなどのウェブ広告でもMAツールを有効活用することができます。
広告側の管理画面ではサイトを何回訪れたか・このページを見たなど自社サイト上の行動でグループを作りその人だけに配信する・しないなどの調整ができます。
ですがMAツールを使うと管理職以上のお客様だけ、購入から1年以上経った人だけなど顧客属性や営業データを使ってグループを作成し配信するが出来るようになります。
その人達に直接アプローチをすることもできれば、さらに面白い取り組みとしては、「そのグループの人たちに近い人」だけに広告を配信してくれる機能です。これはGoogle広告やFacebook広告の類似ユーザー配信を使うことで可能になります。
できること・活用方法が分かったら
売上を上げながら生産性を改善できるのがMAツールの良いところ。MAツールの導入は営業DXの一環にもなります。もしMAツールをこれから導入しようとお考えの方には自信をもって「いい所に目をつけていらっしゃいますね!」といえます。
一方でMAツールを使える人が社内にいなそう、MAツールを運用する時間が取れなさそうという課題もあることと思います。そんな時は弊社マーケティングアカデミアにお問合せください。ご状況にあわせてご支援プランを作成させていただきます。
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Marketing Academia
MAツールの運用を専門としています。各企業のインサイドセールス・カスタマーサクセスご支援しております。